Excel Copilotでできること・できないことを整理してみた

仕事

はじめに

Excel にも AI が組み込まれ、Copilot を通じて自然言語で作業を依頼できるようになりました。
「表を要約して」「グラフにして」といった指示を会話的に行えるのは便利ですが、実際に使ってみると「思ったほどやってくれない?」と感じる場面も多いはずです。
私が実際にそうでした。

そこで今回は、Excel Copilotで実際にできることと、逆に苦手なこと・できないことを整理してみます。


Copilotでできること

1. 数式の自動生成・修正

自然言語で依頼すると、複雑な関数も自動で組んでくれます。

  • 例:「部門ごとに平均売上を出して」→ AVERAGEIFS を生成
  • 例:「この表から商品コードを検索して」→ XLOOKUP を提案

2. グラフや表の作成

データを選択しなくても、

  • 「この売上推移を棒グラフにして」
  • 「四半期ごとの表を作って」
    と依頼すれば、自動的にグラフや集計表を作成してくれます。

3. データの要約・インサイト抽出

  • 「このデータで一番売れた商品は?」
  • 「前年比で伸びたカテゴリーを教えて」
    といった質問に答えてくれるので、分析の入口として便利です。

4. 簡単な整形や整理

  • 「日付順に並べ替えて」
  • 「列の幅を自動調整して」
    といったシンプルな整え作業も対応可能です。

Copilotが苦手・できないこと

1. 定型処理の完全自動化

「毎日9時にこのファイルを開いて処理して保存」といった繰り返し処理はできません。
→ この領域は Power AutomateOffice Scripts / VBA の出番です。

2. 外部システムとの連携

APIや外部DBからデータを直接取得して貼り付けるような作業は対象外です。

3. 複雑な業務フローやオブジェクト操作

「テーブルを作って → 結合して → 別シートに転記して → レポート化」といったフロー全体の構築は苦手で、手順の説明止まりになることが多いです。

4. 細かいUI調整

条件付き書式の複雑な設定や、セル結合・色分けなどのピクセル単位の見た目調整は不得意です。

5. 大規模データや特殊変換

数十万行以上の巨大データや、独自フォーマットの整形などは対応しきれません。
→ こうした場合は Power Query や Python を活用するのが現実的です。


まとめ

Excel Copilot は「万能スクリプト実行エンジン」ではなく、自然言語でExcelの機能を呼び出せる便利な相棒です。

  • できること → 数式生成、グラフ作成、要約、整形など「その場の作業支援」
  • できないこと → 業務フロー全体の自動化、外部連携、複雑なUI調整

うまく割り切って使うことで、「調べながら手作業する時間」をぐっと短縮できます。
そして、さらに自動化したいときは Power Query や Power Automate を組み合わせるのがおすすめです。

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