はじめに
Webページには写真・ロゴ・図版など多様な画像が使われ、JPEG / PNG / WebP が混在しています。
選択は画質だけでなく 表示速度(Core Web Vitals)やSEO に直結。この記事では、2025年9月時点の状況と、今後押さえるべき次世代形式までコンパクトに整理します。
Webページでの画像形式、それぞれの適切な使用方法
JPEG(写真向け・非可逆圧縮)
- ✅ 向いている:写真・グラデーションの多い画像
- ✅ 長所:容量が小さく互換性が高い/生成が速い
- ⚠️ 注意:圧縮し過ぎるとブロックノイズ。編集の再保存を繰り返すと劣化
- 推奨設定メモ
- 品質:75〜85% 目安(サイト全体の見え方とLCPで微調整)
- 幅:実表示幅に最適化(srcsetで可変提供)
PNG(可逆圧縮・透過対応)
- ✅ 向いている:ロゴ・UIアイコン・図版・スクリーンショット
- ✅ 長所:可逆でエッジがくっきり/透過対応
- ⚠️ 注意:写真だと容量が大きくなりがち
- 推奨活用
- 写真は避ける、線画・文字・透明背景のみで使う
- 24bit透過が不要ならPNG-8やSVGも検討
WebP(可逆/非可逆・透過/アニメ対応)
- ✅ 向いている:ほぼ全用途(写真・ロゴ・アニメGIF代替)
- ✅ 長所:JPEG/PNGより小さく、画質も良好。LCP改善に効く
- ⚠️ 注意:古い環境向けのフォールバック(JPEG/PNG)を用意
- WordPressなら
- EWWW Image Optimizer などで自動生成&自動振り分けが現実解
<picture>
+srcset
か、プラグインの遅延読込・最適化配信を活用
2025/9現在のWebページでの画像ファイル形式の使用状況
- JPEG:依然として多数派。互換性・生成速度のバランスが良い
- PNG:ロゴやUIなど用途特化で強い
- WebP:導入が着実に増加。次世代の実運用標準になりつつある
(※サイト規模・CDN最適化の有無で採用率は変動。大規模サイトほどWebP比率が高い傾向)
次世代の画像保存形式(押さえどころ)
AVIF(高圧縮・広色域・HDR)
- ✅ 長所:WebPより更に小さいことが多い/10bit/12bit・HDR
- ⚠️ 課題:エンコードが重い、ツール対応が発展途上
- 実運用:AVIF + WebP + JPEG/PNG の多層フォールバックが鉄板
SVG(ベクター)
- ✅ 長所:ロゴ/アイコン/単純図形なら最軽量。拡大劣化なし
- ⚠️ 写真には不向き。外部SVGの扱いはセキュリティに留意
画像ファイルの形式変更による効果(SEO/UX観点)
- ⏱ 表示速度(LCP)改善:転送量削減でヒーロー画像の描画が速くなる
- 📈 SEO:Core Web Vitalsの改善は検索評価にプラス
- 📉 離脱率低下:モバイル回線での体感差が大きい
- 🔧 副作用
- 変換しすぎるとアーティファクト(にじみ/バンディング)
- 透明要素はPNG or WebP/AVIFの透過で扱い分け
- リサイズ・
width/height
付与・fetchpriority
/loading
/decoding
の属性最適化も同時に
💡 実装チップ(Cocoon + 画像最適化プラグイン前提)
- ファーストビューのLCP画像には
fetchpriority="high"
を検討- サムネや下部画像は
loading="lazy"
、decoding="async"
srcset
とsizes
を適切化(Cocoonの自動生成を活かす)
最後に
何を選ぶべきか(クイック判定)
- 写真:まず WebP、余力があれば AVIF も生成。古い環境へ JPEG フォールバック
- ロゴ・アイコン:SVG > PNG(透過/にじみ回避)> 必要ならWebP
- 図版・スクショ:PNG or WebP(可逆/高品質)
何をもって選ぶべきか(判断軸)
- ① 画質要件(可逆/非可逆・色/透過・エッジの鮮明さ)
- ② 転送量(LCPやTotal Byteの削減効果)
- ③ 互換性/運用コスト(フォールバックの手間・生成時間・ワークフロー)
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